個別株の売買を始めた頃に、心配だったのが株を購入した企業が倒産してしまうことでした。
せっかく数万のお金で個別株を買っても、倒産してしまえば資産はゼロになってしまうわけです。
私はブラック企業の渡り鳥のような人生でしたから、それは避けたいと思いました。
純粋にお金がなかったのですよ。
周りの友人を見渡しても投資をしている友人は多くなかったのですが、親しい年上の友人に相談しました。
するとインフラ系なら倒産する可能性は低いよとアドバイスをくれました。
さらにINPEXという企業は筆頭株主が経済産業大臣だと教えてくれました。
思えば、私がインフラ系や国策銘柄を好んで投資をするようになったのは彼のアドバイスがあったからだと思います。
当時はまだインペックスという社名ではなく、国際石油開発帝石という名でした。
今回の記事は日本で唯一の黄金株であるINPEXという企業を深掘りしてみたいと思います。
黄金株って知っていますか?
INPEXは黄金株です。
黄金株とは1株でも保有していれば、株主総会などの重要事案を否決できる特別な株式で、拒否権付株式と呼ばれたりします。
国防上重要な事業が外国企業に買収されないようにする為です。
実質の国営企業と言えるでしょう。
日本だと黄金株はINPEXだけです。
Contents
筆頭株主は経済産業大臣
事業内容はエネルギー
ではINPEXはどのような会社なのでしょうか?
<INPEX>(1605)
日本一の石油・天然ガス資源の開発会社です。
国際大手石油会社のトップ10を目指している!
自己資本比率58.2%(2022年度)
天然ガスが日本において大事なことは分かります。
天然ガス・原油・石炭等がなければ電気が作れませんから。
外国企業に買収されるわけにはいかないでしょう。
天然ガスの過去の推移と将来計画
天然ガスの過去の推移
天然ガスの過去の推移を見てみましょう。
1973年度/0%→2010年度/18.2%→2017年度/23.4%
と右肩上がりなのが分かります。
エネルギー政策の将来の計画
過去のデータは分かりましたが、将来性はどうでしょうか?
実は、日本は経済産業省の資源エネルギー庁が「エネルギー白書」という日本のエネルギーを将来どのようにしていくのか指針を述べているレポートを出しています。
その中で日本は天然ガスを増やしていくと明言しています。
また経済産業省のエネルギー基本計画でも次のように述べられています。
石油・天然ガスの自主開発比率(2019年度は34.7%)を2030年に50%以上、2040年度には60%以上に引き上げることを目指す。
懸念材料は脱炭素
ここまでのデータを見るとINPEXいいんじゃない?と私などは思うのですが、気になるのは昨今話題の脱炭素です。
ヨーロッパは化石燃料から再生可能エネルギーに切り替えていく方向に大きく舵を切っています。
つまり、世界の潮流は再生可能エネルギーになってきているんですね。
国際エネルギー機関(IEF)は2050年度までにエネルギー関連の二酸化炭素排出を現状の8割→2割に大幅に縮小していく必要があると述べています。
昨年の冬は東京電力の電気が足りなく、過去10年でもっとも厳しかったし、2022年度の夏も節電を呼びかけられていたから、私は疑問がありますが、世界は再生可能エネルギーの比率を増やしていく方向です。
天然ガスなどの化石燃料の使用を増やしていく事は世界の流れに逆行するという懸念があるのは事実ですね。
ちなみに日本は脱炭素化は遅れているそうです。
風力発電に関しては、運用開始になんと8年もかかる見込みです。
再生可能エネルギー関連も力を入れているINPEX
社名が国際開発石油帝石→INPEXに変更になったのは「石油」を外して、エネルギー全般を取り扱う企業であるという意向があったのかなと思います。
社名を海外でも認知してもらうという意味合いもありました。
INPEXは石油・天然ガスだけでなく実は再生可能エネルギーを含む総合的なエネルギー会社です。
※私の記事はあくまで個人的見解によるものです。
投資は自己責任でお願いします。